2011年9月26日月曜日

バンクーバー市民とスポーツ

私の留学しているUBCの特徴の一つは、何といってもキャンパスの広さ。


UBCのバンクーバーキャンパス(Wikipediaより)

バンクーバーキャンパスの面積は402ヘクタールで、慶応大学の三田キャンパスのおよそ30倍の面積です。

私は現在キャンパス内の寮(といってもシェアハウスのような形で四人暮らし)に住んでいるのですが、授業のある建物まで徒歩15分以上かかるため、寝坊しても遅刻しないよう(笑)自転車を購入しました。


キャンパスとダウンタウンの間くらいにあるスポーツショップにて購入。99ドル。

店からキャンパスまでは10km弱だったのですが、せっかくなので海沿いの道を選んでサイクリングをしてきました。



海を眺めながら自転車を漕いでいると、次々とこんな光景が。


カヤックを楽しむ40-50代の夫婦


ビーチバレーを楽しむ若者


こちらはサッカーのようなラグビーのような謎のスポーツ(笑)


ヨットクラブにあるたくさんのヨット


サイクリングやランニングを楽しむ人たち


Leash Free Zoneでは多くの人が飼い犬と戯れていました

だいたいこの写真を撮ったのが平日の18時ごろだったのですが、「みんな仕事はこんなに早く終わるのだろうか…?」と思うくらい、海岸沿いの公園はスポーツを楽しむ人であふれていました。

実際にカナダ人の友人に聞いてみても「ここの人は本当によく運動をするよー」と言っていました。街はサイクリングをする人が多く、キャンパス内でもランナーをあちこちで見かけます。

大きな理由の一つは、バンクーバーの恵まれた自然環境にあるようです。バンクーバーは、大都市でありながら海と山の両方に囲まれています。海岸では先ほどの写真のようなスポーツを楽しめると同時に、山では春-秋はハイキング、そして冬は何といってもスキーができます。


Lynn Canyonの小道(Lynn Canyon Ecology Centreより)


バンクーバーオリンピックの会場となったウィスラー(ウィスラーブラッコム公式ホームページより)

同時に挙げられるのは、人々の健康に対する意識です。バンクーバーは、カナダの中でも市民がより健康に気を遣う都市であることが統計より明らかになっています。


(Canadian Community Health Surveyより)

平均寿命も81.1歳と、カナダ全国平均(79.4歳)より2歳近く高く、高い健康意識が反映された結果になっています(ちなみに日本の平均寿命は2009年で82.9歳)。

こちらの食べ物を食べていると、やはり油や塩分の多いものが多く、「こんなん食べ続けたら絶対太る…」と思ってしまうのですが、それでも平均寿命が日本と1.8歳しか変わらないというのは驚きです(同じく高カロリーの食事で知られるアメリカ人の平均寿命は78歳)。


カナダの数少ないオリジナルの料理プーティン。フライドポテトにグレイビーソースとチェダーチーズの粒をかけるという、とんでもなく高カロリーな食べ物(La Poutine 2011より)

もちろん健康に気を遣ってヘルシーな食べ物を好む人も多くいますが、「自分が好きなものも食べるけど、その分スポーツしてるからOK。人生楽しんだもの勝ち!」というバンクーバー市民の意識が感じ取れた週末でした。

2011年9月14日水曜日

はじめに -世界一住みやすい都市・バンクーバー-

私は現在、カナダのバンクーバーにあるブリティッシュコロンビア大学(通称UBC)に交換留学生として滞在しています。


バンクーバーはアメリカとの国境に近いカナダ南西部に位置し、トロント、モントリオールに次ぐ国内第三位の都市圏を形成し、約210万人が生活をしています。最も記憶に新しいのは、やはり昨年開かれた冬季オリンピックでしょう。




(http://www.kiwicollection.com/より)

しかしバンクーバーは、その「住みやすさ(Livability)」においても有名な都市です。英誌エコノミストの調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)の行っている調査において、バンクーバーは06年から10年にかけて5年連続で「世界一住みやすい都市」の地位を獲得しています(ちなみに日本の都市は、大阪が12位、東京が18位)。

最新の調査では一位から三位に転落してしまったものの、今なお"Most Livable City"として高い評価を受けているバンクーバー。東京と比べればよっぽど小さな都市ですし、サービスや製品の質も日本の方が優れています(の割には物価はとっても高い)。それにも関わらず「住みやすい」と評されるのはなぜなのか。留学生活を通じて気づいたバンクーバーの姿を綴りながら、日本の都市やその市民は何を学べるのかを探っていくのが、このブログの主な関心です。

同時に私の留学しているUBCについても、少しずつ紹介をすることができれば、と思っています。



キャンパス内にあるFlag Pole Plaza

UBCはカナダ国内で最も大きな大学の一つで、およそ5万人の学生が学んでいます。UBCの魅力の一つはその国際性にあり、なんと140カ国以上の国から留学生が毎年やってきます。これほど多くの留学生を受け入れている分、日本の大学との違いも多く存在します。一人の留学生として感じたUBCの魅力(ちょっぴり不満) について随時記事をアップしていきたいと思います。

では次回からは早速本編です!